Épisodes

  • 239_マルス モルテージ 越百 モルトセレクション
    Feb 21 2026

    「越百(こすも)」は、2015年の発売以来、マルスウイスキーの中核を担う戦略的銘柄。特筆すべきは、国内原酒に拘泥せず「ワールドブレンデッド(ブレンデッドモルト)」という手法を選択した点にある。これは原酒不足への妥協ではなく、国内外の個性を統合し「ブレンド技術による構成美」を追求した革新的な挑戦として評価されるべきである。

    名称は中央アルプスに連なる「越百山(こすもやま)」に由来する。この山名と広大な「宇宙(Cosmos)」を掛け合わせたコンセプトは、ラベルデザインに描かれた信州の夜空に反映されている。特定の土地に根ざしながらも、境界を越えて原酒を調和させるという「無限の可能性」を視覚的に定義している。


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  • 238_竹鶴17年
    Feb 21 2026

    竹鶴シリーズ●ノンエイジ(竹鶴ピュアモルト): ブランドの入り口。2020年のリニューアルで余市比率を高め、現代的な力強さを付加した。●12年: 2000年発売。当時のライバル「山崎12年」に対し、衝撃的な価格戦略で、モルトウイスキーの民主化を成し遂げた伝説的ボトルである。●17年: シリーズの顔。熟成感とフレッシュさが最も高い次元で融合した「黄金比」の象徴。●21年: 2016年の伊勢志摩サミットで提供された円熟の極み。濃厚なネクターのようなとろみを持つ。●25年: シリーズ最高峰の希少性。滑らかで気品ある、熟成の極北。

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  • 237_新道蒸溜所 ✕ ザ・リッツ・カールトン福岡コラボレーションボトル
    Feb 20 2026

    新道蒸溜所は、モルトウイスキーという「王道」に、麹や焼酎造りで培った「新道」の知見を融合させる、世界でも類を見ない戦略的アイデンティティを有している。

    グランドコンセプトは「THE QUEST FOR THE ORIGINAL(独創性の追求)。 それは単なるニッチの追求ではない。先人が築いた蒸溜の原理原則を「王道」として尊びつつ、既存のジャパニーズウイスキーの枠組みを超えた「新道」を切り拓くという宣言である。朝倉の清冽な水と湿潤な気候を味方につけ、彼らが目指すのは、熟成に頼らずとも液体そのものが官能的な完成度を誇る「究極のニューメイク」。

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  • 236_カバラン オロロソシェリーオーク
    Feb 15 2026

    カバラン オロロソシェリーオークは、最高峰ソリストの威厳を継承しつつ、日常的な愉悦へと昇華させた「戦略的ミドルレンジ」。ソリスト品質の原酒を保ちつつ、宜蘭の純水で46%まで加水調整されています。この「46%」という数値は、冷却濾過(チルフィルター)を行わずにボトリングできる最低ラインの度数です。これにより、原酒が持つ天然のオイル成分と芳醇なフレーバーを維持しつつ、飲みやすさと重厚感の完璧なバランスを実現しています。多くのメーカーが数ヶ月の「フィニッシュ」でシェリーのニュアンスを補う中、本品は全熟成期間を最高級のスペイン産オロロソシェリー樽の中で過ごします。亜熱帯の熱気によって樽の奥深くまで浸透し、木材成分を徹底的に抽出した原酒は、一般的な加水商品とは一線を画す圧倒的なボディの厚みを獲得しています。


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  • 235_ベリーブラザーズ&ラッド社「ブナハーブン 1987 26年」
    Feb 13 2026

    ベリーブラザーズがボトリングした「ブナハーブン 1987 26年」は、1987年蒸留の原酒を約26年シェリー樽で熟成し、2013-2014年頃に瓶詰めされた単一カスク。

    公称度数は46~49.8%で、瓶詰本数は公開されていませんが極めて限定的です。価格帯は海外で約€300~400(約4~5万円)とプレミアム価格が付くことが多い。

    テイスティングノートでは、レーズンや杏(アプリコット)などのドライフルーツに加え蜂蜜・バニラ香が感じられ、ピートのほのかなスモーキーさと石果実の甘味がバランス良く表現されています。ハニーワックスやオレンジ、タバコのニュアンスも含まれ、焦げ感のある柔らかな甘みが長く続く複雑な味わい。

    現在では入手困難で市場在庫も少なく、熟成年数に見合った高値で取引されています。

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  • 234_キリン シングルモルト ジャパニーズウイスキー 富士
    Feb 11 2026

    2020年から展開されている「富士」ブランドは、蒸溜所のDNAを体現するフラッグシップ。

    ●シングルグレーン 富士: 3種のグレーン原酒をブレンド。オレンジやチョコレートのノートが特徴。ISCで6年連続金賞。


    ●シングルブレンデッド 富士: 同一蒸溜所産のモルトとグレーンのみをブレンド。「シングルサイト」ならではの調和が特徴。


    ●シングルモルト 富士: 2023年発売。完熟リンゴや洋梨のような果実味、クリーミーなカスタードのニュアンスを持つ。

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  • 233_キルホーマン サナイグ
    Feb 10 2026

    スコットランド・アイラ島に位置するキルホーマン蒸留は2005年に創業。アイラ島唯一の「ファーム・ディスティラリー(農場型蒸留所)」として、原料の栽培から瓶詰めまでを一貫して行う「100%アイラ」の伝統的な製法を復活させた。

    特にフラッグシップ銘柄である「サナイグ(Sanaig)」と「マキヤーベイ(Machir Bay)」は、世界的なスピリッツ・コンペティションで高い評価を得ており、熟成樽の選定と繊細なブレンディング技術がその品質を支えている。専門家によるレビューでは、若い熟成年数ながらも力強いボディと複雑な風味のバランスが絶賛される一方で、ヘビリーピーテッドかつシェリー樽由来の独特な要素(サルファリーな香り等)から、中級者以上向けの本格的なアイラモルトとして位置づけられている。

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  • 232_ブルックラディ 10年
    Feb 7 2026

    ブルックラディ蒸留所のシグネチャーボトルである「ザ・クラシック・ラディ」は、同蒸留所の「プログレッシブ・ヘブリディアン・ディスティラーズ(進歩的なヘブリディーズ諸島の蒸留者)」としての哲学を具現化したウイスキーである。本製品は、100%スコットランド産の大麦を使用し、ノン・チルフィルター(冷却ろ過なし)、無着色でボトリングされている。

    特筆すべきは、ウイスキー業界で一般的な40~46%を上回るアルコール度数(50% ABV)でのボトリングと、業界に先駆けた情報の透明性(トレーサビリティ)への取り組みである。消費者はボトルに記載されたコードを通じて、そのバッチ固有のレシピ(使用樽の種類、大麦の産地、蒸留年など)にアクセスできる。また、環境負荷の低減を追求し、ボトルの軽量化と再生ガラスの採用により、パッケージングにおけるCO2排出量を65%削減している。

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